移住したい都道府県で常に上位にランクインする信州長野県。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で暮らしにくくなった都会を離れ、地方移住への関心が高まっているなか、自然豊かで爽やかな信州への移住を検討する方がますます増えています。
「でも夏はいいけど冬は寒いんじゃない?」
そんな心配をされている方も多いのではないでしょうか。
標高の高い信州が都会に比べて寒いのは当たり前。
だからといって何も考えずに土地を選んでしまうと「寒くて暮らしていけない」という残念な結果になってしまいます。
そこで今回は信州への移住にあたり寒さ対策に有効な土地選びのポイント3つをお伝えします。
【信州への移住】土地探しポイント ① 日照時間
日照時間とは日照計により観測される太陽が照った時間数のことで、単純にいえば日当たり。
あたり前のことですが寒さ対策として日当たりはもっとも重要なポイントです。
長野県の日照時間は都道府県別では23位と決して長いとはいえません。
しかし市町村単位でみると全国844地点中、上田市の4位(2,268時間)、佐久市の9位(2,239時間)など上位にランクインする地域もあるほど。
これは全国平均と比較して400時間以上も長く、全国でもトップクラスの日照時間です。
(2019年気象庁統計データによる http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php)
全体的な気温が低くても、よく晴れて日が当たっていれば暖かさを感じられるもの。
寒さが気になるという方はまずは日照時間の長い地域を移住候補地とすることをおすすめします。
【信州への移住】土地探しポイント ② 風が吹く土地をさける
せっかく信州に移住するなら豊かな自然を存分に感じられる魅力的な土地で暮らしたいと思いますよね。
遠くの山々をのぞむ高台や見わたす限り広がる草原など、都会では感じられない開放感を得たいと考える方はとても多いです。
しかしそのような開放的な土地が寒さという点でデメリットになることも。
それが風です。
信州はまわりを山に囲まれていて、台風や竜巻などの風による災害が少ないため、強風が吹くイメージはあまりないかもしれません。
しかし信州を代表するような北アルプス・八ヶ岳・浅間山などの山からは、冬になると冷たい風が吹きおろします。
開放的な土地ではこのような風が吹き抜けることになり、その風に当たると人は実際の気温以上に寒く感じてしまいます。
これを体感温度と言います。
例えば気温0度、湿度30%であれば、風速2メートルでの体感温度はマイナス5度にも!
寒さは数値で計るものではなく感じるもの。
寒さが苦手という方は気温以上にこの体感温度が下がらないところ、つまりなるべく冬に風が吹かないところを移住先に選ぶ必要があります。
【信州への移住】土地探しポイント ③ 西日が当たる
平野部の少ない信州では一日を通して日の当たる場所は決して多くありません。
山や林がすぐそばにせまっていたり、隣の家が近くて影を落としそうだったり・・・
日当たりは見た目である程度想像できるけれど、何を基準に判断すればいいのかわからないということもあるのではないでしょうか。
そんな時の目安になるのが西日です。
基本的に日本では夏の暑さ対策として西日を避けるように家づくりを計画します。
特に今まで都市部に暮らしていた方は夏の暑さをなるべく避けたいと思うのではないでしょうか。
そのため東側や南側に比べ西側にひらけた土地を避けがちです。
ところが信州においてはこの西日こそが寒さ対策としてとても重要。
なぜなら午後の日差しで暖められた室内を夜まで保つことができるからです。
寒さ対策では暖めるのと同じくらいに大事なのが冷めさせないこと。
これは家づくりで特によくうたわれている断熱の考え方と同じです。
ではどのような土地なら西日が十分に当たるのでしょうか。
基準は2つあります。
- 南西の方向に日差しをさえぎるものがないか
- 真冬の午後4時に日が当たるか
この2つを満たしていれば西日が十分に当たり寒さ対策になるばかりか、きれいな夕焼けを眺めることができるというオプションを受け取れますので、土地選びでは判断基準のひとつに加えてみてください。
まとめ
信州への移住ではハードルになりやすい「冬の寒さ」
今回はその寒さを軽減するのに有効な土地選びのポイントを3つお伝えしました。
1.日照時間が長い
2.冬に風が吹く土地をさける
3.西日が当たる
重要なのは寒さは数値やデータだけではなく、土地のもつ特性やその人の感じ方で変わるものだということ。
つまり情報をたくさん集めるだけではなく、移住前に信州の冬を実際に体感しておくことが大切になってきます。
寒さが心配な方はぜひ実践して、理想と現実のイメージギャップを無くし、移住後に耐えられなくなって引き返すという残念な結果を回避しましょう。
今回も読んでいただき、ありがとうございます。